頭にブドウの冠を乗せた青年ディオニュソスの大理石像。紀元1世紀に作られたもの。ナポリ考古学博物館所蔵。（ACI/ALAMY）

頭にブドウの葉の冠を乗せ、ブドウ酒の入ったグラスを手にする若きバッカス（ディオニュソスのローマでの呼称）。1595年、カラバッジョ作の油絵。（SCALA, FLORENCE）

紀元前6世紀の皿に、老人として描かれたディオニュソス。大英博物館所蔵。（PHOTOGRAPH BY ACI）

ディオニュソスを身ごもっていたセメレは、完全な神の姿のゼウスに会いたいと要求したが、実際にその栄光を目にして息絶えてしまった。17世紀、ルカ・フェラーリ作の油絵。（IMAGE COURTESY OF SCALA, FLORENCE）

オリンピアのヘラ神殿で見つかった幼いディオニュソスの彫刻。紀元前4世紀、プラクシテレス作。（ALBUM/DEA PICTURE LIBRARY）

インドからギリシャに凱旋したディオニュソス（この絵の中では、ブドウの房を手にする子どもとして描かれている）。その周囲で、マイナス、サテュロス、酩酊したシレノスが、人間にブドウ酒という価値ある贈り物を賜った神を喜び祝っている。1625年頃のピエトロ・ダ・コルトーナ作の油絵。（SCALA, FLORENCA）

神話上の王ペンテウスの残虐な死を描いたフレスコ画。ポンペイにある「ヴェッティの家」で発見された。エウリピデスの悲劇「バッカスの信女」によると、ペンテウスはディオニュソスの儀式で陶酔した女たちによって引き裂かれ、殺された。女たちのなかには、ペンテウスの母親であるアガウェもいた。（IMAGE COURTESY OF SCALA, FLORENCE）

紀元前530年に作られたキュリクス（浅い酒杯）。ティレニア海の海賊をイルカに変えたというディオニュソスの神話が描かれている。ミュンヘン州立古代美術博物館所蔵。（IMAGE COURTESY OF SCALA, FLORENCE）

熱狂的に踊るディオニュソスのマイナス。紀元1世紀に、ギリシャの彫刻を模して作られたローマの彫刻。（PHOTOGRAPH BY ERICH LESSING/ALBUM）

紀元前370年のアッティカの壺。マイナスとサテュロスに囲まれ、ヒョウの背に乗って行進するディオニュソス。（H. LEWANDOWSKI/RMN-GRAND PALAIS）

アテネのアクロポリスにあるディオニュソス劇場。紀元前6～5世紀に作られ、後の修復工事で、1万7000人の観客を収容できるように拡張された。（PHOTOGRAPH BY MEL MANSER/FOTOTECA 9X12）

小アジアの古代都市ペルガモンに残る巨大な円形劇場。現在はユネスコ世界遺産になっている。収容人数は1万人。演劇の神ディオニュソスの神殿に向き合うように、丘の斜面に作られた。（PHOTOGRAPH BY J. LANGE/GETTY IMAGES）

悲劇と喜劇の仮面。2世紀に作られた大理石の浮き彫り。（IMAGE COURTESY OF BRITISH MUSEUM/SCALA, FLORENCE）

バッカスの神殿で酔いつぶれた男と、その前で踊るマイナス。1881年、ジョバンニ・ムッツィオーリによる油絵。（IMAGE COURTESY OF DEA/ALBUM）

シレノスは、ディオニュソスの忠実な友であり、教師であり、従者として常にディオニュソスに付き従った。紀元前540年のこのカンタロス（酒杯の一種）には、両側にシレノスの顔が描かれている。（H. LEWANDOWSKI/RMN-GRAND PALAIS）

ギリシャ・ローマで紀元前5世紀頃から信奉されていた神々の母キュベレ。ディオニュソスを受け入れ、彼を狂気から解き放ったとされている。ニューヨーク・メトロポリタン美術館所蔵。（IMAGE COURTESY OF METROPOLITAN MUSEUM/SCALE, FLORENCE）

ポンペイのフレスコ画。ディオニュソスの両脇に、弓の神アポロンと愛の女神アフロディーテが描かれている。ナポリ国立考古学博物館所蔵。（IMAGE COURTESY OF DAGLI ORTI/AURIMAGES）

3世紀のローマの石棺。ディオニュソスが、眠っている人間のアリアドネに出会う場面が描かれている。2人は恋に落ちて結婚し、オイノピオン（ブドウ酒の化身）、スタピュロス（「ブドウの房」の意）、トアスなどの子どもたちをもうけた。 石棺の前面上部にある人物の顔が未完成だが、これは棺に納められた本人だと思われる。また、アリアドネの顔も完成していないことから、棺の主に似せて彫り込もうとしていた可能性がある。中央の空白部分には、碑文が入れられるはずだったのだろう。（PHOTOGRAPH BY H. LEWANDOWSKI/RMN-GRAND PALAIS）

1805年にフランスのボルドー近郊で発見された石棺と墓の豪華な装飾。角を生やしたパン神が笛を吹いている。（PHOTOGRAPHS BY H. LEWANDOWSKI/RMN-GRAND PALAIS）

1805年にフランスのボルドー近郊で発見された石棺と墓の豪華な装飾。サテュロスが子どもとヤギの世話をしている。（PHOTOGRAPHS BY H. LEWANDOWSKI/RMN-GRAND PALAIS）